ご覧いただき、ありがとうございます!クラウドファンディング応援ライターの上杉です!

今回は2021年3月9日にオンライン上で行われた、コミュニティコーピング(略称:コミュコピ)主催の『超高齢社会体験ゲーム』を取り上げさせていただきます。

ボードゲーム化を目指されているため、ネット上のボードゲームの見学体験をしました。現在までに体験者は100人を超え、ゲームを通して学べる魅力が広がりをみせています!体験者と同じく魅せられた私は、事務局に熱~い思いを直談判して、記事実現をしました!

ゲームという言葉では片づけられない感慨深い内容と、コミュコピのプロジェクトオーナー千葉さんとゲーム設計と開発に携わられた上原さんの狙いや思いと共にお届けします。

東日本大震災を機にはじまった取り組みが活きる一つのカタチ

コミュコピの千葉さんは、一般社団法人 コレカラ・サポートの代表理事をされている方です。

コレカラ・サポートとは、10年前に起こった東日本大震災を機にはじまり、高齢者とその周りの家族の方の相談支援を目的に立ち上げられました。社会的に支援が届かない方、高齢の家族を介護しているご家族などの、どこに相談すれば良いのか悩みを持ちながら問題が表面化しにくい方々に対してどうやって支援していくのかを基軸に、相談支援や空き家を活用しコミュニティスペース活動をされてきたそうです。

このゲームは、6つの地域に出現する悩みをかかえた人々を、1つの地域に4人以上溢れさせないように、プレイヤーで悩み解決をはかりながら、解決の糸口となる人との繋がりを広げていくゲームです。相談支援の現場で体験し寄り添ってきたリアルな現状が反映されカタチになっています。より多くの方に関心をもってもうらうために、ゲーム性を盛り込み、楽しみながらこれからの日本をとらえる気付きやキッカケを与えてくれるそんな新感覚ゲームです!素敵ポイントを少しご紹介します♪

コミュコピカバー画像
※コミュニティコーピング提供画像

全てのアクションに意味がある!つながりを取り戻させる新感覚ボードゲーム

勝敗ではない不思議な魔法!

すごろくや人生ゲームは、ボードゲームの代表ですね。ボードゲームと聞いて、皆さんはどんなイメージを持たれますか?

一人の参加者の方が『誰かが勝ってゲーム終了するルールですか?』という質問が飛び出しました。ゲームのとらえ方として、おおよその方の意識は勝った負けた、頭脳戦で出し抜いたり出し抜かれたり・・今のゲームともなるとKill数で競ったりすることもありますよね?

ゲーム進行を務めた上原さんは穏やかに微笑みながら『すごく良いポイントですね!このゲームは、誰かが勝って誰かが負けるというものではないんです。みんなで協力をしながら街の崩壊を防いでいくというゲームになっています。』との説明は、このゲームの一番の狙いと肝なのでは・・と感じました。ゲームという取り決めが、初めて出会った同士でも協力し合おうと思考が向く不思議な魔法がかかります。

身近な実例がボードゲームをバーチャル化させる狙い

このゲームには、『住民カード』というアイテムが使われます。カードは表裏が使用される作りになっており、千葉さんのおっしゃっていた”表面化しない問題”がうまく表現されていました。表面にも悩みが書かれていますが、それは本当の悩みなのでしょうか・・

住民カード表
※コミュニティコーピング提供画像

ゲーム内で裏面が読み取れるアクションの”コーピング”。コーピングしなければ分からない悩みの根底が書かれた裏面は、リアリティに溢れた潜む社会問題を認識しやすく描き出されています。

住民カード裏
※コミュニティコーピング提供画像

他にも

  • 母が難病になってしまい、看病を私一人で続けている。いつまでこの生活を続けられるのか不安・・
  • 病気がちな母親の看護について私の夫婦だけが世話をしているが兄弟は助けてくれない。費用の話もできずお金も出してくれない。
  • 子供たちも独立し、現在は夫と二人で生活。今はまだお互いに元気だが、この先の介護や相続、お墓のことなど不安を感じている。

2025年以降、日本は団塊の世代の方々が65歳以上になり、国民の約3割が高齢者という現実が待っています。現実にあり得る、相談支援の現場で受けた事例が反映されているので、カードに書かれた言葉は誰しもが直面しうる内容ばかり。

自分の身に降りかかるかもしれない内容を目の当たりにすると、ゲームのルールに沿う意識だけでなく、目の前の困っている人をなんとかしなくちゃ・・というバーチャルな世界に入り込んだかのように、解決するアイテムを手に入れたり、他のプレイヤーと連携して自然と問題解決に向き合おうと思考が働き始める感覚です。

一つのカードの問題を解決するためのポイントは、Lv.1~3と書かれた『お金』、『住まい・生活』、『健康』、『人間関係』の専門知識を持つ人との繋がりをつくることによって解消されるシステムです。リアルでも、どんな知識を持てば解消される糸口なのかが学べます。

1回休みは人の大切さを痛感できるポイント?!

斬新だと感じたのはボードゲームの1回休みルール。通常の概念だと、追い抜いたり引き離されたり・・ゲームの勝敗を決めるポイントですが、超高齢社会体験ゲームは違います!!1回休みの要素はありますが、協力型ゲームなので、一人が欠けることでミッション消化が滞り、人の重みや大切さを感じられるそんな素敵な要素になっていることに感心しました。このように、ゲームの世界を味わってみると、これからの日本人としての心構えや人との繋がりに気付かされ、これは学びなのかもしれません。

コミュコピ人とのつながり
※コミュニティコーピング提供画像

中盤からゲームならではの、ハラハラドキドキの独創的な仕掛けや展開が始まります。リアルな運命のいたずらにも似た過酷な世界に拍車がかかるか、ポジティブな世界が広がるかは分からない、何通りにもなるカラクリ!深い要素が含まれる超高齢社会体験ゲームを、つい楽しみながら白熱してしまう巧妙に作り込まれた構成です。

かいつまんでの素敵ポイントをご紹介しましたが、やはり!体験してみるしかない!!これに尽きますね!体験会の詳細はHPでご確認ください。

■コミュニティコーピング:(https://comcop.jp

ボードゲーム化に向けて水面下ではクラウドファンディングの準備を進められています!プロジェクトページには、プロジェクトオーナーの千葉さんの思いや、より詳しいゲームストーリー、実際のボードゲームの構想も見ることができます。

是非、「お気に入り」にご登録ください!

■プロジェクト名 超高齢社会体験ボードゲームを作って、社会的孤立の解決ヒントを多くの人に届けたい!

☆☆Ayako’s EYE☆☆

高齢社会の問題だけではなく、イジメや妊娠育児に関する悩みなど多岐に渡る問題への差し伸べる手が、このゲームの広がりとともに、人と人が助け合い協力し合う広がりが生まれる世界を心から願います。